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東4 地域包括ケア病棟を始めました。

千鳥橋病院東4階病棟が10月地域包括ケア病棟に変わりました。

「地域包括ケア病棟」は厚生労働省がすすめている「地域包括ケア」を支える病棟です。

①急性期病棟からの患者さんの受け入れ、②在宅・施設復帰支援、③緊急時の直接の入院の受け入れを行う病棟です。

基本的には在宅・施設に戻ることをゴールとした方が、急性期治療の継続、リハビリ、在宅調整を行う病棟となります。入院期間は60日以内です。70%以上の方が在宅・施設に帰らなければなりません。病棟自体は包括医療ですので、内視鏡やCTなどの検査、抗生剤や輸血などの治療は必要最小限となります。また、他科受診にも制限があります。

地域包括ケア病棟開始に向けて、本当に千鳥橋病院らしい地域包括ケア病棟とは何かを議論してきました。

東4病棟に患者さんが転棟した時から、退院というゴールに向けて様々な仕掛けづくりを行っています。

・病棟カンファレンス 

医師・病棟看護師・連携担当看護師・リハスタッフ・栄養士・事務が参加する病棟カンファレンスを毎週月曜午後に行っています。

・病棟回診(木曜午前) 

週患者さんと顔を合わせ(直接主治医でない方とも)、状態を確認し、お話を伺い、解決すべき課題をご本人・医師・看護師で共有しています。この回診には患者さんのご家族も参加可能ですので、短時間ではありますが、毎週情報交換ができる機会になっています。

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・生活リハビリ 

昼食前の嚥下体操などを手始めに開始しました。今後、移動・食事・整容・排泄など病棟での生活のさまざまな部分でのリハビリ介入を病棟で行っていきたいと考えています。

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・お薬カンファレンス 

退院後安心して在宅で生活をするためには、薬をしっかりと内服できているかも大きな課題です。東4ではもともと看護師サイドで内服訓練を行っていました。今回、新たに医師―薬剤師でお薬カンファレンスを開始しました。多剤内服になっている方の薬の整理(転倒・せん妄・尿閉などの原因でもある)、飲みやすい形態への変更、処方タイミングの変更などを行っています。

急性期病棟ではどうしても急性期疾患の診断・治療が中心であり、患者さんがどんな家に住んでいるのか、誰と一緒に住んでいるのか、家に帰るためには何が課題なのかをじっくり考えることはできません。今後、東4病棟では、医療のさらなる質の向上とともに、在宅で生活が困難となった方の緊急のレスパイト入院、地域の診療所・医療・介護サービスとのこまやかな連携、ご家族のための介護・リハビリ講座の開催などを行っていきたいと思っています。

                千鳥橋病院 地域包括ケア病棟医長 有馬 泰治