足からつながる健康体操

理学療法士 有吉 紘一

先日、地域の高齢者向けに行っている集い「オレンジカフェ」の一コマで、
座ってできる体操を行いました。今回はその内容をお知らせします。

多くの体操は上半身から始まりますが、「足からつながる健康体操」は、
足の感覚から整え、体の土台を働かせることで上半身を動きやすくする体操です。

① セルフチェック

自身で感じることと、お隣の方に見てもらい気づきを共有することが大切です。
体操前後で行うことで効果を実感できます。

  • 両手挙げ(万歳):上がり具合・左右差・痛み
  • 立ち上がり:何も持たずに立ち上がれるか・スムーズさ・膝の痛み
  • 体前屈:床との距離
    *膝は伸ばしたまま、無理せずゆっくり実施
  • 片足立ち:片足立ちをキープできるか、やりやすい方とやりにくい方があるか
    *安定感を計るものなので本人のバランスにも配慮し、転倒予防に注意しましょう

② 足からつながる健康体操

まず足を柔らかく、バランスに必要な感覚を取り込みやすくします。靴を脱いだ状態で足を組んでもらいます。足部は常に最前線でバランス保持を行っています。硬くなりやすいので、柔らかく、できるだけ広げてあげましょう。

足の準備(座って)

  • 足首を回します。自動運動だけでは動く範囲でしか動かせないので両手でできるだけ大きく円を描くように動かします。
  • 親指と小指の付け根を左右に開くようにストレッチします。
  • 足の指を上下に伸ばしましょう。特に上(背屈側)にストレッチします。
  • 足を組み替えて反対もしましょう。
立って行う運動
足部の状態が整ったので靴は履いた状態で立っての運動を行っています。

  • 立ち上がって踵上げ下げ(20回)
  • つま先立ちになる運動です。第2の心臓と言われているふくらはぎを働かせます。足底からの感覚と運動を統合する意味も含んでいます。踵を下ろす動作はできるたけゆっくり行いましょう。

  • スクワット(10回)
  • 続けて太ももとお尻の筋肉を働かせます。これらの下肢の大きな筋肉は体重を支え、歩いたり手の作業を行ったりする土台として重要な役割をはたします。

呼吸と体幹の運動(座って)

座って少し呼吸を整えます。ここで胸式呼吸を意識して行ってみましょう。胸を大きく膨らませる呼吸です。肩に力が入りすぎないように気をつけましょう。次の体操では胸式呼吸を行いながら背骨や骨盤を動かす運動です。

  • 骨盤の前後傾。息を吸って背筋を伸ばして骨盤を前に傾けます。息を吐きながら骨盤を後ろにゆっくり傾けましょう。ゆっくり動かすことで体の深部筋(インナーマッスル)を働かせます。5回程度繰り返します。
  • 足からつながる健康体操の最後は、いい姿勢からの足踏み20回です。左右繰り返して行いましょう。

*ここで一度両手挙げのチェック。土台となる姿勢筋をしっかり働かせることで、両手が軽く感じたり、最初よりしっかり挙げられていることを感じられると思います。

③ 体幹から上半身の運動

整理体操として上半身もしっかり動かしましょう。

  • 側屈+深呼吸
  • 右手を上げた状態で側屈、そのまま深呼吸(胸式呼吸)をしてさらに深く、左右を繰り替えして3回

  • 体幹の回旋
  • 両手を斜め横に伸ばして体幹の回旋。吸って準備、はきながら回旋、最後に3回深く

  • 肩・首回し
  • 姿勢を正して肩まわしと首まわし、それから顎を引いて背中を丸く、息をすって準備、はきながら姿勢を伸ばして立ち上がり座りを5回で今回は終了です。

今回は座って行う「足からつながる健康体操」を紹介しました。回数などで強度も調整が可能です。体操中の意識が重要になりますので習慣として身につけましょう。