検査部
~ 質の高い検査を目指し、研鑽しています ~
検体検査
血液検査
血液中の血球成分(赤血球、白血球、血小板)の数や形を検査します。貧血の種類や白血病などのさまざまな血液の病気を見つけることができます。また、血液の凝固機能(血液が固まる働き)を検査することによって、体の中で起こっている病態を確認することができます。血液をサラサラにするお薬の効果を見ることができます。
生化学検査
血清(血液を凝固させて遠心分離した上澄み)の中にある成分を分析します。酵素や脂質、糖質、ミネラルなどを分析して体の中の変化や肝臓や腎臓など内臓の異常がわかります。病気の診断、治療の判定、病状の経過観察に欠かせない検査です。
尿検査
尿中のタンパクや糖、赤血球、白血球などの成分を検査します。腎臓など泌尿器の病気の診断や病状の把握に役立ちます。
輸血検査
安全な輸血を行うために必要な血液型検査や交差適合試験(輸血する血液が患者さんの血液と適合するかどうかの検査)、不規則抗体検査(輸血や妊娠によって産生することがある赤血球に対する抗体を調べる)を行います。また、輸血用血液の保管管理を適切に行っています。
細菌検査室
2019年8月より細菌検査室を設置しました。細菌検査とは、身体から採取した材料(血液、喀痰、尿、便など)の中から感染症の原因となる菌を見つけ出し、その菌に有効な抗生物質は何かを調べる検査です。
塗抹検査
スライドガラスに検査材料を塗り広げ、染色を行い、顕微鏡で菌の形態、色などを観察します。
培養検査
検査材料を培地という栄養分が豊富な寒天に塗って培養します。培養することで菌が増殖し、集落を形成します。
同定・感受性検査
同定検査は培養した菌の集落の色、形、大きさ、生化学性状などから菌の種類を決定します。
薬剤感受性検査は同定された菌と抗生物質を混ぜて培養し、その発育具合からどのような抗生物質が効くかを調べます。
全自動同定感受性測定装置を用いて検査を実施しています。
薬剤感受性検査は同定された菌と抗生物質を混ぜて培養し、その発育具合からどのような抗生物質が効くかを調べます。
全自動同定感受性測定装置を用いて検査を実施しています。
遺伝子検査
2021年4月に遺伝子検査装置を導入しました。遺伝子検査は微生物がもつ遺伝子を解析することで迅速で正確な検査を実施することができます。当検査室では結核菌群、結核菌群の耐性遺伝子、Clostridioides difficileトキシンB、SARS- CoV-2を実施しております。
迅速検査
一部の細菌やウイルスに関しては迅速抗原検査を実施しています。当院で実施している迅速検査は以下の項目です。
- 細菌関連(A群溶連菌抗原、肺炎球菌抗原、レジオネラ抗原)
- 細菌代謝産物(CDトキシン)
- ウイルス関連(インフルエンザウイルス、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、アデノウイルス、ロタウイルス、ノロウイルス)
院内感染対策
院内感染対策チーム(ICT)、抗菌薬適性使用支援チーム(AST)活動に参加し、分離菌状況や耐性菌情報等を報告することで院内の感染予防、管理に努めております。
生理機能検査
代表的なものが、心電図検査や超音波(エコー)検査です。その他、負荷心電図・24時間心電図、肺機能検査、脳波検査、血圧脈波検査(ABI)、24時間血圧計、睡眠時無呼吸検査、末梢血管のつまりを評価するSRPP(皮膚再灌流圧測定)検査等行っています。昨年から長時間ホルター心電図、呼気一酸化窒素濃度など新しい検査も導入しています。
乳房超音波検査は女性技師が担当しております
血圧脈波検査(ABI)
甲状腺エコー検査
スキルアップをすすめています
検査部は、千鳥橋病院・千代診療所・たたらリハビリテーション病院を含め30名の臨床検査技師が勤務しています。
さらに認定資格の取得で質の高い検査を実施しています。
- 細胞検査士 3名、 国際細胞検査士 1名
- 緊急臨床検査士 5名
- 認定臨床化学免疫化学精度保証管理検査技師 3名
- 超音波検査士 (循環器2名・消化器2名・体表1名)
- JHRS認証心電図専門士 3名
- 二級臨床検査士(循環生理) 2名
- 二級臨床検査士(微生物) 2名
- 二級臨床検査士(免疫血清) 1名等々
多くの技師が認定資格を取得するなど、質の高い検査を目指し、日々研鑽に励んでいます。
臨床検査についてのご質問などがございましたら、お気軽に臨床検査技師へお声をおかけ下さい。