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呼吸器内科からのご案内

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肺がんの早期発見

肺がんは喫煙の影響もあって増加しているがんのひとつです。他のがんと同様に早期発見が治療の決め手なのですが、早期発見が難しいがんでもあります。千鳥橋病院では、ヘリカルCT(短時間で広範囲 の撮影ができ、三次元画像などが高画質で得られるCT)が肺がんの早期発見に役立っています。肺がんが疑われる場合は、喀痰検査の他、気管支鏡やCTで写し出しながら針を刺して肺の細胞を採取する検査で確認します。早期の肺がんに対して当院では、外科との連携で、傷が小さくて済む胸腔鏡(カメラ)を使った手術も行なっています。
ヘリカルCT

タバコによる病気

特喫煙が関係する病気では「COPD」という病気が近年増えてきています。COPDとは慢性閉塞性肺疾患の略で、その原因の9割以上はタバコだと言われています。咳・痰・息切れが進行して行く病気で、残念ながらCOPDは元には戻りませんが、禁煙で病気の進行を止め、薬や呼吸器リハビリテーションで症状を軽くする治療法があります。禁煙指導は外来でも行なっています。COPDをはじめ、種々の病気によって慢性的に呼吸が困難となった患者さんに対しては、在宅酸素療法も行なっています。

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咳や痰は注意信号

咳や痰は注意信号

正しい知識で喘息治療

喘息は日常生活に支障をきたすだけでなく、重い発作を起こすと命にも関わる病気です。慢性的な病気なので、上手にコントロールして病気と付き合っていく必要があります。呼吸器科では、喘息の患者さんに対して、日常生活での注意点や薬の使い方を学ぶための喘息教育入院を実施しています。

意外に多い睡眠呼吸障害

睡眠中に何度も呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」。熟睡できないために昼間に眠くなり、居眠り運転など事故の原因になるばかりか、脳卒中や心臓病を引き起こす要因にもなります。睡眠時無呼吸症候群は、一泊入院することで検査できます。夜7時から朝7時までの入院なので、検査終了後そのまま仕事に行くことも可能です。イビキをかく、昼間に眠気がある、眠りが浅い、などの症状がある方はご相談ください。いくつか治療法がありますが、睡眠時に鼻マスクを着用する治療では、良質な睡眠が得られ、イビキも解消するので家族の安眠にもつながります。

– 医学講話 –

「知っていますか?急増するタバコの病気」

呼吸器内科科長 角銅しおり

咳とタンが続く・・・

会社の健康診断で来院された40代のAさんは、咳とタンが続くとのことで、CT検査を受けて頂いたところ、「COPD」という病気で肺の正常な部分がほとんど無い状態でした。タバコを吸い続ければ5年後には酸素吸入が必要な状況だと知ったAさんは、自力でタバコをやめられました。

「COPD」が急増

心筋梗塞や脳卒中の死亡率は減少か横ばいであるのに対して、COPDはウナギ登りに増えています。COPDとは「慢性閉塞性肺疾患」の略で、その原因の9割以上がタバコだと言われています。これまでは、肺胞(肺の中の酸素を取り込む袋)が壊れる「肺気腫」と、気管支が炎症を起こす「慢性気管支炎」という別々の病気とされていましたが、最近になって一つの病気と考えられるようになりました。おもな症状は咳とタンですが、次第に呼吸が困難になり、進行すると酸素吸入が必要になります。

治療法は禁煙

残念ながらCOPDは元には戻りません。ですから、禁煙で進行を止めることが第一の治療法となります。タバコにはニコチン成分による中毒性があり、なかなかやめられないので、禁煙を手助けするニコチンパッチ(貼り薬)やニコチンガムを活用する方法もあります。

受動喫煙も危ない

タバコが誘因となる病気には、COPDの他に肺癌や心疾患などがあります。また、家族の受動喫煙も大きな問題です。喫煙者の子供は喘息や気管支炎などの呼吸器疾患になる割合が通常の2倍以上と言われています。

タバコ係数でチェックを

喫煙のリスクを計る簡単な方法は、タバコ係数です(※)。係数が400を超える場合、約半分の方はCT検査で肺胞が壊れている像が見られると言われており、要注意です。咳とタンが続く方はCT検査をお勧めします。
※タバコ係数
1日に吸うタバコの本数× 喫煙年数= タバコ係数
(タバコ係数が400を超える方は要注意!)