肥満症外来について

肥満症とは、肥満に伴う何らかの健康被害を生じている状態、あるいはお腹の内臓脂肪が過剰にたまった状態です。心臓病や脳梗塞、癌などのリスクが高くなり、命に係わる病気と認識することが大切です。

当院の肥満症外来は、適切な食事療法、運動療法で肥満症の改善を目指し、それでも、うまくいかない場合は、肥満症治療薬(ウゴービ)の使用を検討します。

肥満外来の対象となる患者様

  • 高血圧、脂質異常症、2型糖尿病のいずれか1つ以上の診断がなされており、いずれかの疾患で適切に治療薬の服用が行われている方。(初診時にお薬手帳もしくは現在内服している薬の詳細がわかる書類が必要です。)
  • BMIが35 kg/㎡以上の方、もしくはBMIが27 kg/㎡以上あり2つ以上の肥満症に関連する健康障害(下記記載の11疾患の内2つ以上)を有する方。

<肥満症に関する健康障害>

  • 耐糖能障害(2型糖尿病・耐糖能異常など)
  • 脂質異常症
  • 高血圧
  • 高尿酸血症・痛風
  • 冠動脈疾患
  • 脳梗塞
  • 非アルコール性脂肪性肝疾患
  • 月経異常・不妊
  • 閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群
  • 運動器疾患
  • 肥満関連腎臓病

肥満症治療薬の開始条件

  • ウゴービ開始までに、医師の診察、栄養指導(2か月に1回以上)や運動指導を外来で受けていただき、初診から薬物治療開始までに最低でも6カ月間を要します。(他院での治療はカウントされません。)
  • ウゴービ開始後も2ヶ月に1回以上の栄養指導が必要です。
  • ウゴービは2週間毎の処方となります。そのため2週間毎に当外来へ通院が可能な方にしか処方できません。
  • ウゴービの最大投与期間は68週間です。
  • ウゴービ中止後、肥満症の悪化が認められた場合は、再投与を検討します。
肥満症治療薬減量プログラムの流れ
製剤(規格) 0.25mg 0.5mg 1.0mg 1.7mg 2.4mg
1本あたりの薬価 1,876円 3,201円 5,912円 7,903円 10,740円
患者の
自己負担金額
(薬剤費のみ)
3割 562円 960円 1,773円 2,370円 3,222円
2割 375円 640円 1,182円 1,580円 2,148円
1割 187円 320円 591円 790円 1,074円

受診までの流れ

  • 肥満症外来を希望される方は、千代診療所に連絡いただき、「肥満症外来受診希望」とお伝えください。
    糖尿病内分泌内科の外来予約を取ります。
  • 受診日が決まったら、内科のかかりつけ主治医より紹介状を記載してもらって、受診日に持参してください。診察に際しては、必要な情報をスムーズに把握するためにPDF形式でダウンロード可能なチェックリストの記載をお願いしております。チェックリストを以下のリンクからダウンロードし、かかりつけ医師にご記入いただき、初診時にご持参ください。

    チェックリスト

  • 最初の受診は、糖尿病内分泌科の外来です。肥満症外来の説明を行い、対象の患者様かの判断を行い、内容に納得していただいた患者様は、次回の肥満症外来の予約を取り、肥満症外来開始となります。