千鳥橋病院の取り組み
HPHの実践 | 3つのパイロット事業
千鳥橋病院のHPH活動は、職員、地域住民、患者の健康を高めることを目標に実践しています。同時に、健康格差の原因となる健康の社会的決定要因(SDH)に注目し、健康格差が縮小するように働きかけることも重要な課題と位置づけています。
そのために、外来患者や入院患者に対する問診では様々な支援を行っています。
さらに、当院は日本HPHネットワークの事務局も担い、国内でのHPHネットワークの発展を支える推進役としての役割も持っています。
2024年11月6日~8日に第30回国際HPHカンファレンスが開催されます。日本組織委員会の事務局の一部を担うとともに、法人から 10 演題を発表する予定にしています。
患者チーム
入院患者全員に対して聴取しているSDHとライフスタイルについての問診項目の活用を発展させました。聴取したデータは独自に作製した「HPH 介入シート」で各項目を確認できるようにしています。このうち、孤立状態を把握する問診となる「病気の時に相談できる人がいない」と答えた患者には、退院時にふくおか健康友の会を紹介し孤立予防につなげることを開始しました。
地域チーム
感染対策の緩和と共に、地域でのヘルスプロモーション活動を再開させています。健康運動指導士によるウォーキング班会は、各地で定例開催されています。また、公民館などからの要請に応えて、認知症予防などの講演を行っており、地域のヘルスリテラシーを高める活動も広がりを見せています。




職員チーム
職員チームは、病院で働く職員の健康づくりや「ノーリフト・ケア(腰痛対策)」に取り組んでいます。
具体的には職場の健康リスクを軽減し、働きがいのある職場づくりを目標に「始業前体操」「食育をテーマに手作り弁当を持ち寄っての昼食会」「万歩計を装着して歩くこと」「職員向けの朝食アンケート」「階段に消費カロリーを表示したラベルの貼付による階段利用の促進」などを実践しています。
「ノーリフト・ケア」については、日本ノーリフト協会の研修を受講したノーリフトコーディネータが、スライディンシート等を使用して「抱え上げない・持ち上げない看護・介護」の実践をしています。
腰痛対策は、職員だけでなく患者さんにとっても安心で安楽な移乗に繋がっています。「ノーリフト」については、地域にも広げていきたいと考えています。
ご希望の施設にはご指導に行きます。下記までお問合せください。


腰痛防止ストレッチの様子
- 私たちは、やむを得ない場合を除き、力任せで患者さんの身体を持ち上げません。
- 私たちは、患者さんにとって安全で安楽な移乗が行えるよう、必要な福祉用具、器具を適切に使用します。
- 私たちは、移動・移乗の技術向上を目指し、継続した学習・教育訓練を行います。

千鳥橋病院・千代診療所
● 千鳥橋病院からのお知らせ(病院ブログより)
HPH情報センター


ALLY(アライ)の取り組み
千鳥橋病院、千代診療所の受付にはレインボーフラッグを掲げています。このレインボーフラッグは、セクシュアル(性的)マイノリティのシンボルマークとして使われています。この旗には、「性」というものは男女2種類だけでなく「多様性」があるものだという意味が込められています。


セクシャルマイノリティの方に限らず、どのようなバックグラウンドがある方も公正に医療を受けられるよう支援し、誰もがかかりやすい医療機関、働きやすい職場づくりを目指しています。
外来や入院、健康診断等でご相談が必要な方は、病院スタッフにお気軽にお尋ねください。
*ALLY(アライ)とは?
ALLYとは、「支援者」という意味です。LGBT当事者であっても、当事者でなくても、LGBTの方を理解し、支援する人を表現する言葉として使われています。また、諸外国では、ALLYという言葉は、LGBTの支援者に限らず、様々なマイノリティの方の支援者を表す言葉として使われています。
千鳥橋病院は、福岡市 ふくおかLGBTQフレンドリー企業に登録しています。
最終更新日:2024年8月8日
公益社団法人福岡医療団 組織部 HPH推進課