- 千鳥橋病院は、日本で最初のHPH(健康増進活動拠点病院)認定病院になりました。
- HPHとは、患者さん・地域・病院職員が協力して健康推進をすすめる取り組みです。 WHO(世界保健機構)が推奨する国際的な病院ネットワークです。
- 持ち上げない看護
- HPHの取り組みのひとつに「職員の健康増進」をあげています。
その一環として、千鳥橋病院では看護師の腰痛対策として、『持ち上げない看護』に取り組んでいます。
- キャリアアップ
- ◇卒後1~3年目、プリセプター、臨床指導者は集合研修で教育を行います。厚生労働省の新人看護職員研修ガイドラインに沿って新人教育を行っています。
- ◇看護師のキャリア開発として、2007年よりクリニカルラダーシステムを導入しています。
- ◇卒後2年目以降はクリニカルラダーも受講します。
- ◇「福岡医療団認定看護師・専門看護師養成規定」に沿って、資格取得を支援しています。現在、5分野8名の認定看護師、2名の認定看護管理者が活躍しています。
- ワークライフバランス
- 産休・育休の取得はもちろん、院内保育所を整備し、育児しながらでも働きやすい環境です。
また、千鳥橋病院を含む福岡医療団は、急性期から慢性期、在宅、緩和ケア等と幅広く医療・介護・福祉活動を展開しています。
働けるフィールドが広いので、自分のワークライフスタイルに合わせて、働き方を相談する事ができます。
千鳥橋病院総看護師長 成松史
- – 無差別平等の医療について教えてください
- 世の中には社会的・経済的に困難な患者さんがいらっしゃいます。患者さんの命は平等です。
千鳥橋病院は常に、患者さんの立場に立って医療・看護に取り組んできました。たとえば訪問看護など、現在の制度ができる前から積極的に取り組んできました。 - – 「看護師を大切にする病院」として取り組まれていることを教えてください。
- 1963年設立当初から「患者さんの立場に立って親切で良い診療を行う」目標だけでなく「職員の生活と権利を守る」という目標がありました。1992年から働き続けられる職場づくりを目標にかかげて取り組みをしてきました。
直近では2008年、日本で最初のHPH(健康増進活動拠点病院)認定病院になりました。HPHは健康推進を患者さん・地域・病院職員ですすめていくWHO(世界保健機構)が推奨する国際的な病院ネットワークです。 職員の健康づくりの一つとして、看護師の腰痛対策に取り組んでいます。ノーリフト活動という「持ち上げない看護」を実践しています。また、心のケアも大事にしています。 地域との交流、毎日の声かけやカウンセリングを通じてアットホームで居心地の良い環境づくりをしています。 - – 教育制度について教えてください。
- プリセプター・卒後研修・ラダーなど教育制度を充実させています。一方的な押し付け教育ではありません。 新卒看護師がスムーズに独り立ちできるように、個人の成長にあわせて丁寧な指導をしています。 さらに感染対策や医療安全についても専従スタッフを配置し、積極的に取り組んでいます。 こういった教育を充実させることは、看護師を守ることにもつながります。
- – 福利厚生について教えてください。
- 千鳥橋病院は福利厚生が充実しています。 たとえば妊娠の夜勤免除、5年毎のリフレッシュ休暇などです。アンケートで希望の多い2交代制を取り入れており、ONとOFFをはっきりさせるようにしています。
- – どのような看護師に、来てほしいですか。
- まず「無差別平等の医療」という千鳥橋病院の理念に共感できること。 それから、患者さんに寄り添える方、周囲の人に敬意を持てる方に来てほしいですね。 挨拶ができる、時間を守るといった常識的なことも大切です。命に関わる職場だからこそ、こういった基本がとても大事です。
- – 最後に、看護学生の皆さんへ応援のメッセージをお願いします。
- 千鳥橋病院では急性期から慢性期、幅広い看護業務にチャレンジすることが可能です。 又、法人内に緩和ケア病棟、訪問看護ステーションを有しています。あなたの希望の分野で活躍してください。看護師として働いていくためには、最初の3年が特に大切です。 千鳥橋病院では、看護の基本をしっかりと身に付けられるように支援します。いつでも気軽に見学に来てください。
認定看護師は特定の看護分野において、以下の3つの役割を果たします。
熟練した看護技術を用いて水準の高い看護を実践する。(実践)
看護実践を通して看護職に対し指導を行う。(指導)
看護職に対しコンサルテーションを行う。(相談)
救急看護 | ・救急医療現場における病態に応じた迅速な救命技術、トリアージの実施 ・災害時における急性期の医療ニーズに対するケア ・危機状況にある患者さん・ご家族への早期的介入および支援 |
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緩和ケア | ・疼痛、呼吸困難、全身倦怠感、浮腫などの苦痛症状の緩和 ・患者・家族への喪失と悲嘆のケア |
がん性疼痛看護 | ・痛みの総合的な評価と個別的ケア ・薬剤の適切な使用および疼痛緩和 |
感染管理 | ・医療関連感染サーベイランスの実践 ・各施設の状況の評価と感染予防・管理システムの構築 |
皮膚・排泄ケア | ・褥瘡などの創傷管理およびストーマ、失禁等の排泄管理 ・患者・家族の自己管理およびセルフケア支援 |
認知症看護 | ・認知症の各期に応じた療養環境の調整およびケア体制の構築 ・行動心理症状の緩和・予防 |
摂食嚥下障害 |
・嚥下障害に関するアセスメント ・嚥下訓練の計画・嚥下訓練・評価 ・摂食嚥下障害の患者、家族への食支援全般 |
脳卒中リハビリ |
・脳卒中急性期の重篤化予防、合併症予防のモニタリングとケア ・脳卒中患者のメンタルケア、生活動作回復支援、QOL向上 |