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正しい知識で暑い夏を乗り切ろう!

いきいき健康より

千代診療所 訪問診療科 園田梨絵

 テレビや新聞で『熱中症で●●人が救急搬送されました!』と報道される季節がやってきました。毎年約4~5万人もの方が熱中症により救急搬送されていますが、熱中症は適切な予防をすれば、防ぐことができます。熱中症の正しい知識を持ち、自分の体調の変化に気をつけると共に、予防を呼びかけ合って熱中症による健康被害を防ぎましょう!

 

≪熱中症≫高温多湿な環境下での活動によって体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温調節機能がうまく働かないことで体内に熱がたまり、筋肉痛や大量の発汗、さらには吐き気や倦怠感などの症状が現れ、重症になると意識障害などが起こります。

 

1.熱中症になりやすい人

・子ども:汗腺の発達が未熟で体温調節機機能が未熟です。

・高齢者:熱中症患者の約半数は65歳以上の高齢者です。喉の渇きや暑さを感じにくい、汗をかきにくいなど体温を下げるための身体の反応が弱くなっています。

 

2.熱中症を起こしやすい要因

・屋内・屋外問わず、気温・湿度が高いとき

・急に気温が上がったとき

・体調が良くない、暑さに体がまだ慣れていないなどの個人の体調による影響

これらが組み合わさることで熱中症の発生率が高まります。屋内でじっとしているとき、就寝中などにも室内で熱中症を発症し、救急搬送されたり、不幸にも亡くなられたりする事例が報告されています。

 

3.熱中症の予防方法

・喉の渇きを感じる前に、こまめに水分補給を行いましょう。

・暑さを感じなくても温度計などを活用してエアコンや扇風機を上手に使用しましょう(室温が28度を超えないように!)。エアコンや扇風機が苦手な方は温度設定や風向きを工夫してみましょう。

・暑いときは無理をせず、外出時には日傘や帽子を使用しましょう。

 

4.熱中症が疑わしい人を見かけたら

・涼しい場所へ避難させる。

・衣服を緩め、身体を冷やす(特に首や足の付け根など)。

・水分・塩分、経口補水液(水に食塩とブドウ糖を溶かしたもの)などを補給する。

・自力で水が飲めない、意識がない場合はすぐに救急車を呼びましょう。

熱中症を予防し、皆さん一緒に元気に夏を乗り切りましょう!

 

※文章は環境省、消防庁熱中症などの関連サイトより引用。