HPH(健康増進活動拠点病院)は、ヘルスプロモーションを実践するためにWHO(世界保健機関)が1988年に開始した国際的な病院とヘルスサービスのネットワークです。ヨーロッパを中心に世界で約600施設が加盟しています(2022年11月現在)。HPHは、患者さんの治療や看護だけでなく、患者さんと地域住民の皆さん、病院で働く職員の健康づくりも重視して取り組むことが特徴です。
HPHが結成された理由は、高齢化が進行し多くの人が何らかの慢性疾患を持ちながら生活する時代にあっては、治療にとどまらない新しい役割が病院に要請されたからです。その役割とは、誰もが地域で健康に生活できるように、病院がヘルスプロモーション活動を実践し健康な地域づくりに貢献することです。特に、健康格差が広がる時代では、全ての人に健康を実現するために貧困などの社会経済的な問題の克服を重視するヘルスプロモーション活動が必要とされるようになりました。
千鳥橋病院は、2008年に日本で初めてHPHの国際ネットワークに加盟しました。
ふくおか健康友の会とともに取り組んできた地域での健康作り活動、患者さん、職員に対する健康づくり活動は以前から重視して取り組んできましたが、HPHの加盟を契機にさらに積極的に推進していくことにしています。
東館1階フロアには、HPH情報センター、メディカルフィットネス スマイルを開設しました。千鳥橋病院は、こうした施設も活用し、患者さん、地域の方、職員の皆さんの健康づくりの支援をとおして健康なまちづくりに貢献してまいります。
事業所でヘルスプロモーションを評価するためのツール